「なぜこの人は結婚できないのか?」婚活男性から見えた受け取る力の差

コラム

スナックのお客さんに、63歳の男性がいる。

数年前に奥様を亡くして、いまは婚活中。

資産もある。
家もある。
犬も可愛がっている。

「優良物件やで?」と自分で言うタイプ。

彼がなぜ結婚できないのか、
たぶん本人だけが分かっていない。

「でも」から始める会話が関係を止める理由

彼はよく、私たちスタッフに対し、「何がいいと思う?」とアイデアを求めて質問する。

「明日どこか観光行こうと思うんだけど、どこがいいかな?」

周りは色々考え、提案する。

「水族館とかどう?
最近改装したばかりで人気みたいですよ。」

「美術館は?
今ゴッホ展してて、私も気になってるの。」

「この時期ならマーケットもいいんじゃない?」

返ってくるのは、いつも

「でもさ〜」

  • 一人で行っても寂しくない?
  • カップル多そうやん?
  • 人多いやろ?

聞いておいて、まず否定。

それ、もらった石鹸を
相手の目の前でノールックで後ろにポイって投げてるのと同じだと思う。

本人に悪気はないんだろうけど、
こういう「石鹸ポイ」の人、意外と多い。

だからこそ、そうじゃない人に出会ったときに違いを感じる。

自分の希望通りの石鹸じゃなくても、
相手の厚意を受け取れる人。

そういう人といると、
関係は自然に続いていく。

善意なのに喜ばれないプレゼント:相手視点の欠如

来るときのお土産も、いつも同じ。

地元のご当地キャラのぬいぐるみ。

初めて会ったスタッフの女の子に、
本名を聞いて、誕生日を聞いて、
次回来店時に名前と誕生日入りタオル&キーホルダー&ストラップの3点セット。

  • 「ここでは買えない」
  • 「君だけのため」

そうかもしれない。

だけどね。

  • 仮名が当然の夜の店で本名を聞く
  • みんながいらないって断るのに変えない
  • ママが「食べ物にして!」と言ってるのに変えない
  • 子どもと一緒に暮らしてること知ってるのに、源氏名入りタオルを持って帰らせる

想像力が少し足りないのかもしれない。

自分の気持ちは分かってほしい。
でも、相手の気持ちを分かろうとする視点は、あまり見えない。

そんな印象を受ける。

あるがままも大切、歩み寄りも必要

あるがままの自分を愛してほしいなら、
同様に相手のあるがままを受け入れることも必要だと思う。

でも彼は、自分は変わらない。

受け取らない。

やり方も変えない。

それなのに、
「結婚相手が欲しい」
それはちょっとズレてると私は思う。

本当に自分のあるがままを受け入れてる人は、
相手のあるがままを尊重できるんじゃないかな?

関係を築くためには、
お互い「あるがまま」でありつつも、

相手のあるがままを尊重するために
「相手の方に近付く」ことも必要で、
それは歩み寄りでもあるし、
場合によっては変化でもある。

小生意気にも、片方だけが近付くのでは成立しないのでは?と思う。

そもそも双方が「近付きたい」と思う相手だから歩み寄りが成立する。

そして、それがあって初めて、
「選ばれる側」にも立てる。

婚活は選ぶところだけではない、

同時に、選ばれる側にもなる場だから。

関係は一方通行では成立しない

彼はまだ婚活の土俵に登っていないように見える。

土俵に上がるって、
完璧になることじゃない。

変わる気がある、ってこと。

「与えよ、さらば与えられん」

っていう言葉があるでしょ?

与えるって、

  • 姿勢
  • 柔らかさ
  • 受け取る力

女性が結婚相手に見ている3つのポイント

彼は63歳で、見た目が特別良いわけでもない。

関係性を築く前に資産の話なんてしないんだから、
女性から見て「売り」になるものが見えてこない。

若い者同士は知らないけど、
ある程度世間を見てきた年齢の女性は、
資産よりも大事なものをもう分かってる。

  • 安心できるか。
  • 会話が成立するか。
  • 一緒にいて消耗しないか。

結婚できない人の意外な理由:現状維持の心理

彼は現状に満足していないが、
すでに今の生活は成立していて、
変化を望んでいるようには、少なくとも私には見えない。

  • 慣れ親しんだ職場
  • 息子のように可愛がっている犬
  • 数カ月に一度立ち寄れば、「おかえり~」と笑顔で迎えてくれるスナック

誰か新たな人間を生活に引き入れるって、それは大きな変化。

結婚以外の生活にはおおよそ満足してるのに、
自分の「ないところ」に着目し過ぎて不足感に持っていかれている。

人間関係は贈ることと受け取ることの循環

私は彼を悪い人だとは思ってはいない。

でも私は、あの人を選ばない。

変わる気のなさは、周りから見たときの方が分かりやすい。

もう「男性」として恋愛対象に見られにくい印象で、
そこから変わる気はない、
あるいは、その必要はないと考えているように、
少なくとも私には見える。

そして、あの人から、大事なことをひとつ学んだ。

関係は、贈ることと受け取ることの循環がなければ始まらない。

受け取らないまま欲しがっても、
関係は育たない。

結婚したいのか、承認が欲しいのか

彼は、本当に結婚したいわけじゃないんだろうな。

自覚があるかどうかは分からないけれど。

もしかしたら、

「誰かに好かれている自分」
「誰かに必要とされている自分」

でいたいだけなのかもしれない。

その肩書きが、結婚という形に見えているだけで。

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